2015年、26歳でようやく社会人として働き始めて、Dyson日本支社のQuality teamで品質に関する仕事をすることになります。修理センターに返ってくる壊れた製品を調査したり、新製品が発売される前に品質を検査したり、開発段階の製品を社内でテストしてフィードバックを集めたり。
最初は製品を作る仕事じゃなかったんです。日本には製品開発拠点がないのでエンジニアの部署はこのQuality teamだけでした。仕事が開発業務じゃないことは分かっていたのでそれは別にオッケーで、この時はとにかくDysonにエンジニアとして入れたことが重要でした。最初の面接の時に「いつかはイギリスに行って製品開発をしたい!」とがっつりアピールした上で採用されたので、いつかはなんとかなるんじゃないかなーと。
とはいえ、実際には入社からイギリス異動になるまで2年半、体感はかなり長かったです。会社的には決定していないことは言えないので、いつイギリスに行けるか、ずーっと分からないまま悶々と過ごしました。「ホントに行けるのかな。。。」って何度心折れそうになったことか…
たまにスケッチとかして気を紛らわせたり笑
でも品質の仕事はしっかりとやっていました。仕事の手を抜くとか自分が許せなかったし、やっぱり上司だって今の仕事をちゃんとやらない部下を、他の部署に推薦したいなんて思わないだろうしね。
そしてこの間にも日本の人事部長に直接、開発やりたい想いを聞いてもらったりとかいろんな方向からアプローチをしてました。日本は大きな市場なので、イギリス本社から偉い人が来たり、新製品発表イベントなんかで開発を主導するエンジニアが来たりします。僕はいつも机の下に作品をまとめたポートフォリオを用意していて、こういう機会がある度に「時間ください!」って言ってプレゼンさせてもらってました。一度、副社長が日本に来たことがあり、夜ホテルのバーにいるという情報をキャッチしたので、ポートフォリオ持って会いに行き「時間ください!」やりました。今考えると恐ろしい笑
積み重ねが実ったのか、どれかの行動がキッカケになったのかはわかりませんが、遂に2017年夏、上司から正式にイギリス本社の開発部署行き決定の知らせを貰います。実際にはこの前年の12月にテレビ電話で開発部署との面接があったのですが、そのあと音沙汰なく、しばらくまた悶々してました…
かなり突然のお知らせだったのでだいぶドタバタしましたが、仕事の引き継ぎと怒涛の渡英準備をワクワクで乗り切り2017年10月、とうとうDysonイギリス本社での仕事が始まります。